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NISAで人気の武田薬品工業について

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2020/3/23 ~ 2020/3/27においてNISA買い付けランキングにおいて武田薬品工業が3位にランクインしていました。3月末が配当の権利確定日だったため直前での購入が多かったようです。

武田薬品工業 = 高配当利回り & 知名度抜群 という方程式が成り立っているためランキングで上位に入ってくると考えています。

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ダイヤモンドザイより

これまでの配当金の推移。1株当り180円を継続しているため利回りは5%以上となっています。 最終損益▲1,620億円の予想ですが潤沢なフリーキャッシュフローにより配当を出すことができる模様です。 f:id:TaroTaroGoGo:20200331201049p:plain

株価の推移はシャイヤー買収発表以降低迷が続いており新型肺炎の影響で3,000円を割り込むこともありました。

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Yahoo!ファイナンスより

簡単に武田薬品工業の2020年3月期の連結最終損益(国際会計基準)について振り返ります。

これまでも何度か武田薬品工業を取り上げており、業績を都度チェックしています。

www.lifebeter.work

www.lifebeter.work

概要

売上収益 3兆2860億円の見込み(従来予想+260億円)

最終損益 ▲1,620億円(従来予想に対して+1,110億円)

業績の上方修正は今期3度目となり、情報修正の理由は下記の2点あります。

アイルランド製薬大手シャイアーの買収による在庫や特許など無形資産の金額が確定により評価額が暫定値より小さくなったこと

②無形資産の平均償却期間が10年から12年に延長されたことにより1年あたりの償却費が薄まったこと

業績が良くなったというよりは、会計基準が変わったからというのが大きな理由の様です

キャッシュフロー及び純有利子負債の推移

懸念されているシャイヤー買収による純有利子負債については営業活動によるキャッシュフロー及び資産/有価証券売却によるキャッシュフローの貢献もあり大幅に減少。配当の支払いも潤沢なキャッシュフローによりできている模様。安定経営には更なる純有利子負債の圧縮が必要。

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決算資料より

財務目標の進捗

シャイヤー買収によるシナジー効果による売上収益の成長、資産売却による急激なレバレッジの低下(有利子負債の減少)を成果としている。損益計算書上は赤字だが、キャッシュフローは配当金を支払っても順調に推移しているため、赤字ではあるが1株当り年間配当金180円の確立された配当方針を堅持していく模様。

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決算資料より

感想

4兆円に及ぶ「のれん」を資産計上しており、買収した企業の価値が無いと判断された場合に巨額の減損処理をする必要があり一気に業績悪化する可能性があるため投資する場合はこのリスクを織り込む必要あり。シャイヤー買収がひと段落ついてから購入する方が長期目線では適正だと考える。